つれづれなるままに

教育や家族に関することを中心に書いていきます。

つれづれなるままに国語を語る~小説文の読解指導~

(1)小説文の読解指導

「小説文は、登場人物の心情に注意して読みなさい。」と指導する。そして、「登場人物の心情が分かるところに線を引きながら読みなさい。」という。

この指導は間違っていない。でも、これだけだと、「登場人物の心情に注意すると小説文が読み解ける理由」と「どのように注意して読めば良いのかという方法」が分からない🤷‍♂️。この指導だと登場人物の心情が分かるところに線を引くという作業で終わってしまう。これでは「読解する」という目的が達成しない😔。

 

(2)読解の技術

①テーマの読解

さて、今日は、小説文の読解の技術を少し公開しよう☝️😄。一般の参考書を読めば分かることもあるけれどね。

小説文にも当然テーマがある。テーマとは「主題」、言い換えると、「筆者が伝えたいこと」である。論説文なら「理屈」でテーマを伝える。小説文は架空の世界を作り上げて、そこに出てくる登場人物の言動や心情をなどでテーマを伝える。

 

②心情~直接表現~

心情には「直接表現」と「間接表現」がある。「(心情の)直接表現」は、心情語を使った表現である。心情語とは気持ちを表す言葉である。具体的には、「うれしい」とか「悲しい」とか「安心した」「不安だ」などだね👨‍🏫。

 

こういう心情語を沢山の知っている人と知らない人では、人格形成にも大きな差が出ると私は考える。心の様子を言葉でたくさん表現できる人は、心が豊かになる。昨今は「ヤバい」「ムカつく」「カワイイ」の3語で心情がほぼ全て言い表せるから恐ろしい。以前にもブログに書いたわ👋😄


日本ヤバイッしょっ😎 - つれづれなるままに

知っている心情語の数だけ、人は人に優しくなれる。だって相手の気持ちを察して、言葉として認識できるのだから。心の動きは複雑で、決して「ヤバい」「ムカつく」「カワイイ」といった言葉だけで言い表せない。あと、何かにつけて「キモい」という言葉も使うのよ😣。

 

こんな経験がある。駅の構内で歩きスマホをして私に向かってあるいてくる若者がいた。私はどちらによけて良いか分からないので、そこで立ち止まった。彼は近づいてくるなり「なんだよ」と私にいうので「どちらによけて良いかわからなかったもので」と言った。すると彼は私に向かって「キモい」と吐き捨てた。「キモいのはお前の方だ」とは、私は大人なので言わなかった😅。

 

「前から歩いてくる者が立ち止まらなくてはならない理由」に思いがいたらない。そして、自分が理解できないものを「キモい」で一刀両断するその精神が危ない😱。これって道徳教育でどうにかするものではないのよ。国語の教育なの。相手の気持ちを理解し、コミュニケーションをとるには、語彙力と論理力って大切の。それが全てではなく、それが土台となっているというのが私の持論。この大切さを訴えているんだけど、なかなかニーズと合わない。

理念が良いと思うのも、ニーズがなければ、それは独りよがりと評価しなくてはならないのが自由競争を前提とした資本主義社会。でも、日本の劣化って、国語教育、論理教育の軽視も一因だと考える。そうそう。高校の国語を論理国語と文学国語に分けるという話があるけれど、文学作品を読むのだって、論理が大切なのよ😓。

やはり脱線好きよね、私って😅。話を戻そう。

 

②心情~間接表現~

「太郎は顔を赤くした。顔を赤くしたのはなぜか?」

みなさんは、この問いに答えられるかな😁。

 

 

 

「答えられない」が正解だよ😜。だって、恥ずかしいのかもしれないし、怒っているのかもしれない。苦しいのかもしれない。

 

「太郎は次郎にバカにされた。太郎の拳は固く握られていた。太郎は顔を赤くし、今にも次郎に掴みかかりそうな勢いだった。」

 

こうなると、太郎が顔を赤くした理由が分かるよね。

 

心情の間接表現とは、登場人物の言動や表情などである。どんな心情であるか、その言葉から直接分からないから、前後の文を読まなくてはならない👨‍🏫。

 

では、「太郎が顔を赤くした理由は?」という問いの答えが「次郎にバカにされたから。」では、まだ不十分なのよ😅。

 

③小説文読解の3要素

小説文を読解するときに大切な3要素は、登場人物の「言動(表情)」と「心情」と「原因」なのよ。

 

さっきの例文だと、太郎の顔が赤くなった(言動<表情>)のは、怒った(心情)からよ。

怒った原因は、次郎が馬鹿にしたから。

だから、次郎が顔を赤くした理由は、「次郎に馬鹿にされて怒ったから。」なの😄

 

登場人物の言動(表情)の理由は、

【原因】なので【心情】だから。

と書くのがパターンの1つなの。でも生活の中では、【言動(表情)】→【心情】という流れもあるのよね。嫌なことがあっても、口角を上げていれば、自然と嬉しい気持ちになることもあるじゃない。原因】→【心情】→【言動(表情)】の流れが全てに当てはまるわけではないのよね。

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正月特訓のときの、私の汚い版書よ😳。恥ずかしい~😁。私はくせ字なの。直らないのよね😌。でも、熱意は伝わるかしら😜。

 

ブログには独自の指導法を公開しているわ。ノウハウを公表しちゃっても良いのよ。ノウハウを知っても、それを受験指導に生かすのは中々出来ないものだから😎。私に国語の指導をしてもらいたい方が沢山いると嬉しいわ。独立も夢ではなくなるわ~💕

 

これまでの「つれ国」はこちらのリンクから遡れるよ👋😄


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