つれづれなるままに

教育や家族に関することを中心に書いていきます。

理系か文系かの大学選びって、算数をどのように学んだかで決まるんじゃないかしら🤔。~他者理解を阻む公式・暗記教育~

速さの問題って苦手にしている子が多い。食塩水の問題もそう。単位あたりの量や割合って、抽象度が高いから理解しにくいのだろう🤔。
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公式を覚えさせて解かせるというのも方法の1つだ。しかし、私は小学生に対して公式を教えることに否定的な考えだ。

 

チューに教えるときは、公式に当てはめるだけとしていない。

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向かい合って教えているから、私は逆さで文字を書いている。結構難しいのよ😁

 

こんな経験がある。

大手進学塾Wに通っていた小5生。中学受験をするために塾に通っていたが、その塾で落ちこぼれてしまった。それで転塾するということで私が勤める塾に来訪した。母親も本人も自信家で気が強かった。

 

入会試験を受けてもらったら、全く出来ていない。基本問題も出来ていない。30点も取れていなかったんじゃないかしら。

 

その子の問題用紙を見てみると、CとかPとか書かれている。

 

高1でならう公式よ😲。

 

Cは組み合わせを意味するCombinationの頭文字、Pは並べ替えを意味するPermutationの頭文字だ。

 

Wでは、小5でこの公式を教えるのか😅…、と思いつつ、この子に「この公式の意味は?」と聞いたら、「分からない。でも、先生がこのような問題ではこの公式を使えと教えてくれたから。」と言った。公式を使って間違えている。

 

「あ~、出来損ないのコンピューター(今ならAI)を量産しているよ」と思った。失礼だが事実だ。

 

母親は「開成中に入れてくれ。開成中以外は眼中にない。あなたはプロでしょ。」と言った。私は「申し訳ございません。今の状態から開成中に合格させる力のある講師がおりません。」と言った。母親はしつこく「あなたはプロでしょ。」と言った。私は冷静に、「医者が全てを治せるというわけではありません。それをおっしゃるなら、まずはWさんにご相談ください。」というようなこと言ってそのあとは取り合わなかった。

 

公式に当てはめるだけなら、人間はコンピューターに敵わないだろう。

 

だったら公式は必要ないのか🤔

 

公式に当てはめてできるところまでは公式でさっさと処理して、公式を使えないところから考えるのは、効率的にも、発展的にも大切なことだとも思うのよ🙄。

 

先人が発見したことを、 毎回、それを発見した過程から考えていたら、発展はない。時間もかかる。

 

公式の意義って、効率的で迅速に処理して、次の課題を考えることに多くの時間を当てることができる点にあると私は考える🤔。

 

公式のメリットも十分に分かるんだけれど、初学者にはデメリットの方が大きいと思うのよ🙄。

 

小学生の頃、少しだけ塾に通ったことがある。そのときに食塩水の濃度の公式を教わった。

 

(食塩の量)÷(食塩水の量)×100

 

「なんでこの公式を覚えなくてはならないのですか」と聞いたら、「その方が速く解けるから」と言われたような気がする🤔。

 

この「なんで~なのですか」は反語よ😁。「覚える必要がない」ということよ。

 

こまっしゃくれていたが、大人な私は、この件に関してはそれ以上質問をしなかった。まぁ、「こまっしゃくれていた」時点で大人びているんだけれどね😅。

 

だって割合ということを知っていれば、こんな公式を覚える必要はないじゃない。当時の私がそこまで考えていたかは疑問だが😁

 

それは扇形の面積を出す公式も、濃度の公式も、損益売買もそう。

 

でもね。その抽象化ができないのが多くの小学生であるとも言えるのよね🤔。だから、個々に公式を作って教えるのかしら🙄。

 

でも、低年齢の子は抽象化しづらいのなら、公式自体抽象的なものなのだから、それを教えるのは無理があるんじゃないかしら🙄。いや、一部の学力的に優秀な子は別よ👋。

 

速さの問題の場合、

1時間に50km進む車は2時間後には何km進んでいるか。

2時間で100km進む車は1時間では何km進むのか。

1時間に50km進む車が100km進むには何時間かかるのか。

 

ということを何度もしつこく繰り返せば、公式を使わずとも、「速さ」が身に付くのではなかろうか🤔。速さって単位あたりの量よね。

 

小学校で習う「速さ」や「面積」や「割合」レベルで安易に公式の暗記に走ると、中学生の数学は太刀打ちできなくなると私は考えるわ。

 

だって、これらって、高校の数学の微分積分に繋がるものでしょ。初学で安易な公式暗記に走った子が、高校で微積を習って直ぐに理解できるとは思えないのよ🤔。そういう子もいるでしょうが。

 

3角形の面積で「÷2」を忘れるのって、ケアレスミスではなく、面積の根本的な理解が不足している大きなミスなのよ。

 

台形の面積を出すのに、上底と下底を足したものに高さをかけてそれを答えにするって、自分が上底と下底を何で足したのか、それに高さをかけたら何が求まったのか分かっていないということじゃないか😱。

 

それに、小学生の算数で公式に頼るのって、考えることを放棄しているのと同じなのよね🙄。

 

人間は楽な方に行きがちだ。考えるのは時間がかかる。考えて答えが出なかったり間違えたりすれば、それは辛いことかもしれない。

 

公式に当てはめたら、サクサク解ける。

 

こりゃぁ、魔法の杖だ。

 

「ハジキの公式」「円周の公式」「円の面積の公式」「人口密度の公式」「縮尺の公式」…。

 

円の面積では「半径×半径」、円周は「半径×2」。この違いの意味を子どもに理解させているのかしらね🤔。

 

円の面積を半径×2として間違えた子どもに、

円の面積の公式が「半径×半径×3.14」だから、半径が10cmの円の面積は10×10×3.14で314なんだよ。

と教えていないかしら🙄。

 

なによ、この「この公式だから、こうなる」という説明は😤。これだったら誰でもできる。この公式であっても間違えたのよ、この子は😤。

 

図を書きながら

半径×2だったら、20cmで長さだよね。単位はcmだよ。

 

今回は面積を出すんだよね。

 

10cm×10cmで100㎠となる。まず正方形の面積を出して、その3.14倍が円の面積なんだ。

 

面積を出しなさいというのだから、面積を出すんだよ。

 

最初の説明は、公式ありきの説明だ。それに加えて、単位に対する意識が希薄だ。「10×10×3.14で314なんだよ」って何だろう😅。

 

説明するなら、「10cm×10cm×3.14で314㎠なんだよ」だよなぁ🙄。

 

といいつつ、公式を教えることを全否定しているわけではないわよ👋😲。

 

公式を知って、解けるのが楽しくなって、算数の学力が伸びる子もいる。算数が苦手で苦しんでいる子の救いになることもある。

 

でもCやPを教えるのはやりすぎだなぁ🤔。御三家(開成・麻布・武蔵)を狙う生徒なら話が別だが。

 

開成中の新中1生は、4月にすでに方程式で数学の問題を解いているそうだ。ということは、塾で方程式を習ったということよね。でも、小学生の大多数にそれを求めるのはよくないと思うのよね🙄。

 

私は差集め算もつるかめ算も面積図で教えない。抽象度が高すぎるのよね。いや、教える子もいるが、面積図は万人向けではないわね。小学生のうちは、具体的に考える力を身に付けさせたい。

 

その具体的に考える力が、他者理解にも繋がるとも思うのよ。一見繋がっていないように見えるものも、実際は繋がっているってあるものよね。

 

一昨日のブログで、読者さんと意見交換した「『そのゴミを始末するものは誰なのか推測する力』は誰がどうやって育むのか」の答えの1つに繋がるとも私は考えるわ🤔。そのブログがこちら👋😄

 

目の前にある物や事象を、具体的に考える力に乏しいのではないかと思うのよね🙄。

 

目の前にハンバーグがある。

このハンバーグの肉は牛の肉である。

その肉は加工されてスーパーで売られている。

加工した肉を運んだ人がいる。

肉を加工した人がいる。

肉になる前には生きている牛だった。

その牛を加工場に運んだ人がいる。

その牛を育てた人がいる。

その牛が育つには飼料がいる。

その飼料を作る人がいる。

 

と目の前の美味しそうなハンバーグの肉には際限ないぐらい人と人とが繋がっている。

 

私は小学生の低学年のときに、家にあった図鑑で知った。その図解をワクワクしながら何度も見たわ☺️。

 

家にそのような図鑑があったのは私の環境だけれど、その図解にワクワクしたのは私の資質なのだろう。

 

親の子に対する接し方で学んだのかもしれないが、そういったものを見てワクワクすることを学んだわけではない。ということは、先天的な資質なのだろうか🤔。

 

自分が捨てたらゴミはどのような過程をたどって、最後はどうなっているのか。なぜ分別するのか。といったことは、社会科の領域だが、その思考力は国語や算数、理科にも通じていると思うのよ🙄。

 

少なくとも、今、教室のゴミ箱に捨てたペットボトルをあとでゴミ箱から取り出して、ペットボトルに貼られているビニールを取り外し、中身を濯いで分別している人は誰だか想像するような力は、私の本音を言うと、力ではなく常識なのよ😅。常識はどうやって身につけるのかという話になっちゃうわね。

 

それを教える教科は社会科だが、それが暗記教科とされてしまっている。

 

今、私がここにいるのは、過去があるから。その過去を辿っていくと、太古まで遡る。今いる自分と社会の背景を知ることも大切なのだが、それも暗記となってしまっている。

 

暗記が悪いわけではない。暗記ありきになってしまっているのが悪い😔。

 

・公式の暗記

・年代の暗記

・漢字の暗記

・原子記号の暗記

・単語の暗記

 

ちょっと考えて平方完成できなければ、 解の公式を使う。毎回、解の公式を1から作って解いていたら、それは無駄だ。

 

歴史の転換点となる年代は暗記した方がよい。

 

中学生なら

・聖徳太子は政治の【コックさん】

・【ナント】びっくり平城京

・【ナクヨ】うぐいす平安京

・【イイハコ】作ろう鎌倉幕府

・北条【イチミサンザン】鎌倉幕府滅亡

・【ヒトヨムナシイ】応仁の乱

・【ヒーローオオシク】関ヶ原

・【イヤーロッパ】君、明治だよ

 

といった具合に。年代暗記を全て否定しているわけではないわ😅。

 

漢字は、意味と一緒に覚えてほしいなぁ🙄。

 

原子記号は、記号を知らなくては先に進まない。記号にも意味があるが、その意味にこだわっていたら時間がかかる。「水 兵 リーベ 僕  の  船  名 前 が ある シップ ス ク ラー ク か」で覚えてしまった方がよい。

 

英単語は文と一緒に覚えるのが基本かな🤔。

 

話を戻すと、速さや面積や体積は、高校の数学で習う微積に繋がる。小学生で公式に頼っていた子が、高校で微積をならって直ぐに理解できるようには、どうしても思えないのよね🙄。

 

精神年齢が高くなると抽象的な理解が深まるものだ。だから、速さも割合もいつの間にか理解していたという人もいるだろう。だから、小学生のときに理解できなかったからといって、それが高校生になって数学が不得意になるとは言いきれないが。

 

でも、安易に公式や暗記に走った指導をすると考える癖が身につかず、考えるという行為をする力に欠けた子になると考える。

 

大学を文系と理系に分けることも私は否定的なんだけれど、大学選びで理系に進みたくても文系に進まざるをえなくなるのは、小学生の算数の教わり方にあるんじゃないかしらって考えて、私小学生の算数を指導している。

 

って私はバリバリの文系よ😉。