つれづれなるままに

教育や家族に関することを中心に書いていきます。

妻よ、サクラがきれいだよ190415

桜は散るから美しい。

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①久方の光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ
②世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし
③散ればこそいとど桜はめでたけれ憂き世になにか久しかるべき
④よのなかも常にしあらねば  やどにある桜の花の散れるころかも
⑤敷島のやまと心を人とはば  朝日ににほふ山ざくら花

「桜の木を国と見立て、桜の花を国民と見立てる。散っていっても、大樹は残り、次代に繋いでいく。」という見方もある。

 

確かに、桜の花の散る様子は心を打つ。散った後の花びらが、通り一面に散らばり、それがあたかも春色の海のように見える情景は圧巻である。

 

しかし、桜の花が散るのは、桜の花が死んだからなのか。散っている様子は死を表しているのだろうか。

 

私は、桜の木が生を楽しんでいるように見える。春になり、暖かくなり、元気いっぱいに生を謳歌している。そして夏なると、葉が青々と繁り、暑い日差しを遮ってくれる。そう、春の桜は人に心の憩いを与え、夏の桜は人に体の憩いを与える。桜の木は国ではなく、人なのだ。

 

人は目立つものに目が行き、自分の支えとなりながら目立たないと感謝の心も持たないのだろう。俳句には葉桜という季語がある。しかし、葉桜をテーマにした短歌は、私の不勉強だろうか、心に残っていない。いやあるはずだ。しかし、散る桜ほど日本人の琴線に触れないのだと思う。

 

青葉さえ見れば心にとまるかな散りにし花の名残と思えば

西行法師のこの歌も、青葉の有り難さよりも散る花の名残と位置付けている

 

散る花に心奪われ葉桜の
木陰の涼に感謝忘れぬ

(桜の花が散る様子に心を奪われて、葉桜の木陰が作ってくれる涼しさへの感謝を忘れてしまったなぁ)

やっと葉桜を愛でる歌に出会えたよ。この歌の作者は誰だか知っているかなぁ。答えは最後にとっておくよ。チョー有名人❓だよ😉

 

葉桜への感謝の念もあるが、やはり桜の花の散る様子には心が奪われる。

 

妻よ。

 

桜は美しく散ろうと思って散っているのだろうか。周りの目を気にして散っているのだろうか。

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いや、違うよね。桜は美しく散ろうと思っていない。周りの目も気にしていない。だから、美しいんだ。

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私たちは人だ。周りには配慮しなくてよいとはいっていない。周りには迷惑をかけていないのなら、相手がどう思おうと関係ないんだ。「あの人にこのように言われた」「この人にあのように受け止められたと思う」。貴女だけではなく、多くの人がこのような思考をする。

 

私には分からない。

 

自分の価値判断の基準を他人に託すということが。とくに「~たと思う」にいたっては、相手は言っていない。自分自身が勝手に相手を作って、自分で勝手に考えた事なんだ。いや考えた事ではない。思ったことなんだ。

 

それに、迷惑をかけてもよい場合だってあるんだよ。いや、迷惑だと周りが思うことが、 本当は迷惑ではないことだって沢山ある。そして、迷惑だと思う方が迷惑をかけていることだってたくさんある。

 

お年寄りが、バスの降車をモタモタとしている。車イスの人が乗車に時間がかかる。うちのチューが特別支援級で学んでいる。生活保護を受ける。盲目の人が白杖で音を立てながら歩く。これらは全て迷惑ではない。障害でもない。みんな多様に生きているんだよ。でも、感謝の念は持つこと。多様に生きられることとその配慮に感謝することは大切だ。

 

以前、障がい者が席を譲られることに関して、「私は譲られて当たり前でしょ。このような障がいを望んで生まれてきたわけではないのに、なんで卑屈に感謝して暮らさなくてはならないの。」という意見を読んだことがある。生きてきた中で、様々な嫌な思いをしてきたのだろう。しかし、感謝は決して卑屈なことではないんだ。

 

L-GBTを障がい者扱いをしているところもあるが、私は障がい者とは思っていない。みんな苦しみながら、それでも同じように多様に生きている人々であり、周りの理解と配慮が必要なんだよ。

 

彼ら彼女らに、結婚制度を規定したら、子どもができなくなると少子化にかこつけた問題発言をした大臣がいたが、そういう大臣こそ少子化の原因だと、その大臣に投票した方々は考えてもらいたい。周りの理解と配慮を必要とせず生きられる人は、いないんだよ。それは、恵まれていてもいなくても。

 

混雑時に座席に荷物をおく女性。相手の生活を考えず猛クレームをする保護者。歩道で無灯火でスマホをいじりながら自転車をこぐ主婦。サービス残業を暗黙の内に強制する上司。値引きを強要する客。

こういう人々は相手に迷惑をかけていると思っていない。たちが悪い障害であり、傷害でもある。だからこういう人たちはカタカナで「ショウガイシャ」と心の中で叫んでいる。

 

妻よ。以前、月の話をしたね。


月がとても綺麗だよ🌙👩👨190219 - つれづれなるままに

僕の感性は

月は欠けているからこそ人間的で美しい。

桜の花は周りを気にせずに咲き誇り散っていく。

葉桜は目立たず人に憩いを与えている。

 

というものだ。キミは共感してくれるかな。

 

最後に、あの和歌の作者は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕なんだ😅