つれづれなるままに

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「高校に進学したら塾に通わずに自分で勉強します」~まずは高校の勉強はどんなものか知りましょう~

中学校の定期試験対策と高校受験に向けて塾に通っている生徒のほとんどが、高校に合格すると塾をやめる。

 

全体的な高1の通塾率も良くない。中1の通塾率よりも良くないと思う。

 

なぜだろう🤔。

 

なぜ、高校入試が終わると通塾をやめてしまうのだろう🙄。

 

高校を卒業して、就職するとか専門学校に行くとかいうのなら、まだ話は分かる。そういう生徒が中学時代に塾に通うのは、内申点が高校入試に影響するため、高校入試があるから、定期試験対策として塾に通う。

 

高校は卒業できれば良く、大学入試がないのであれば塾はいらないとなるだろう。でも、定期試験の勉強はどうするのかしらという疑問もある。

 

大学受験を考えて、進学校に通う生徒は本当に塾の必要はないのかしら?🤔。

 

中学生のときにはあんなに塾に通って、高校生になったら自分で勉強するって、私はどうしても矛盾を感じるのよ🙄。

 

そうそう、これから話すことは、主に進学校のことよ。

 

(1)学習負担

①主要教科

中学は5教科だけだった。それが高校に入ると細分化され、1年間に5教科10科目習う学校だってある。

(例)高1の履修科目

数学=数1・数A

英語=英表・英C

国語=現代文・古典

理科=生物基礎・化学基礎

社会=現代社会・世界史

ざっくりというと、中学生のときは1教科1冊だった教科書が、高校生であれば1教科2冊になるのよね🙄。

 

②カリキュラム(シラバス)

進学校は高2年間で3年分の履修を済ませ、高3の1年間は受験対策にあてるところが多い。

 

①と②からいえることは、中学生のときと比べると、学習負担は習うことは2倍になり、進む速さは3/2倍となるので、2✕3/2で3倍になると言えるだろう。

 

いや、これは塾側の立場の者が子どもに高校生になっても塾を続けさせたいがための理屈だという人もいるだろう😔。確かにその意図はある😅。加えて粗い理屈だ。文系志望なら数3まで習わないし、理科だって習うのは基礎のみである。

 

しかしなぁ🤔。

中学生のときの定期試験対策や高校受験勉強を塾でやっていた生徒が、学習量や専門性が増し、進度も速い高校の勉強を何のサポートもなくできるのかしらって疑問なのよね🤔。

 

ちなみに私は中学生のときに塾にほとんど行っていない😎。というか少しお世話になったくらい😁。

 

部活が大変で中1の夏で塾を辞めたし、中3のときも実質2ヶ月ぐらい塾に通ったぐらい。中学校の定期試験対策で塾に通うなんていう発想がなかったわ😅。周りは結構通っていたけれど。

 

偏差値は70を越えていたが、意気揚々と入学した高校で挫折した。中学生の頃の偏差値なんて、自慢にもならない😅。

 

その挫折の原因はいくつかあるが、やはりこの「学習量増」と「学習速度増」と「専門性」も大きな原因だったと思う🤔。この3つを合わせて数値化したのが、「学習負担3倍」というものなのよ。実情に沿っていると思うんだけれどね😅。

 

(2)部活

中学時代と比べると、部活も盛んになる。運動部も一部の文化部も活動がハードだ。

 

身も蓋もない話なんだけれど、部活も勉強も素晴らしい成績を取るなんて一部の生徒なのよね。

 

中学の部活と勉強ぐらいで四苦八苦してヒーヒーしていた生徒が、高校生になってハードな部活をしながら、自学自習で高校の学習をうまく乗り切るってあまりイメージできないわ。

 

(3)自立学習

こういうと塾が自立学習の指導を怠ったからという批判を受ける。

 

でもどこの塾でも定期試験対策として塾に通うこと自体、自立学習を妨げているということに気づいていない。

 

塾に通えば、カリキュラムがあり教材がある。塾の指導に従えば良い。どの教材を使えば良いか考えなくて済む。そして定期試験に向けて宿題を出すのが当然で、その宿題をやってこない生徒がいれば、塾の指導力の責任となる。その上、定期試験の過去問がほしいと保護者も生徒も言い、過去問をくれる塾が流行っている。

 

いや、そういう指導が必要な生徒はいるし、それはおかしなことではない。しかし県下の難関進学校に進む人に、そのような指導が必要なのは如何なものかと疑問に持つこともあるのよ😐️。そして、そういう指導を受けてきた多くの生徒が難関進学校に入って勉強についていけるとは到底思えないのよね🙄。

 

こう言うと、自分の仕事を否定しているような気もするわ😅。

 

でも、そういうニーズに応えるのがサービス業なのよね🤔

 

定期試験対策は充実しています。

受験へのカリキュラムはバッチリです。

テキストは試験に出るところにポイントを絞ったものです。

分からなければ分かるまで指導します。

宿題のチェックは必ずします。

 

う~ん🤔

これって今の塾にとっては当たり前であり、多くの保護者や生徒が塾に求めるニーズだ。しかし、この充実した指導が生徒の自立学習の妨げになっているんじゃないかしら。

 

高校に進学して塾に頼らずに勉強できる生徒は、塾に浸かりきって勉強した生徒ではなく、塾を上手く利用した生徒だと思う🙄。

 

学校の定期試験の過去問のコピーや類題に頼って成績をとれた生徒は、高校以後大成しないというのが私の考えよ。

 

まぁ、そうは言いきれないことも分かってるわ👋😅。上手く利用してきた人が大成するってことかしらね。

 

(4)私立高校

「私立高校に進学するから塾に通わない」と言われることもある。色々と助成金が出るとしても、私立高校は公立高校よりも経済的な負担が大きいということが原因であろう。

 

でも、公立よりも私立の方が指導やフォローが充実しているから、学校の指導に任せるとなる。

 

でもなぁ🤔。私立高校の先生には申し訳ないんだけど、その考えは甘いなぁ😔。

 

それは先生が悪いんじゃなくて、教育システムの問題なのだが。

 

だってクラスに30人いれば、当然で学力に順位が生まれる。1位もいれば30位もいる。学年でいえば1位もいれば400位もいる。全員が平均点ってあり得ないじゃない。平均点80点で、400人全員が80点だったら奇跡だよ😅。

 

それにね、これは公立高校入試のデータなんだけれど、県下最難関男子高校の合格者で数学で98点取ったものもいれば、38点で合格したものもいるのよ😱。5科目の合計点と内申点の合計で合否を決めるから、こう言う結果にもなる。これが不味いということではなく、これが事実なのよ。

 

同じ高校に合格した時点で、最大60点の開きがある。これは私立でも同じであろう。

 

この開きを全てフォローできる教員がいてシステムが完備している私立なんてない。だって1学年400人の生徒を預かっているんだから。

 

私学に支払う教育費は、公立ならば税金で賄っているものなのよ。

 

お金の出所が

私学=自費

公立=税金

と考えた方が良いわ☝️😣。

 

だから、支払うお金が多いからといって、公立高校よりも夢のような指導を期待しない方が良いわよ。

 

逆に、多額の教育費を自費で支払っているのに、いわゆる子どもがお金だけ支払うお客様になってしまう可能性も高い。というか、そうなっている。

 

不思議に思うのよ🤔。

週に1回通っている塾に「成績が上がらない」と猛烈にクレームを入れるのに、学校には相談しにいかない。塾にクレームをいれるのと同時に学校にも要望するのが筋なような気がするわ。

 

それに、こんな経験もある😅。

 

なかなか保護者や生徒が満足する成績が取れない中学生の母親に

 

「学校の先生に相談したら、『塾の指導がおかしいんじゃか。塾替えした方が良い。』と言われた」

 

と言われたのよ😱。

 

いや、その批判は真摯に受け止めよう。しかし、中学の先生に言われたことに腹が立つ😤。

 

「では、その先生に塾替えせず、塾を辞めたらどういう勉強をすれば良いかアドバイスを受けたのですか?」と聞いてみた。そうしたら「塾を替えた方が良いとのみ言われた」とのこと。

 

その程度のアドバイスなら誰でも出来る。というか、指導者としてそんなアドバイスはしない。「塾替えを勧めたのであれば、指導の対案を出せ❗️」と言いたい。

 

その子は最後までうちの教室に通い、第一志望校に合格した。第一志望校に合格したが、不満と不信を抱いて卒業した。それは心が痛い。私たちの反省点だ。

 

成績についてまず学校に相談しに行くのが筋だよなぁ🙄。私ならそうする。特に私立の学校ならばなおさらそうする😁。そして塾は学校に相談しに行く前の情報収集として利用する。

 

塾で働く私の立場では言いにくいけれど、塾漬けになっている生徒より、長くうまく塾を利用している人の方が、良い結果になっているのよね。

 

私はチューを発達の塾に10年以上通わせた。2才から小学校を卒業するまで。今、通わせているデイ・ケアも5年以上通わせている。

 

発達の塾は、月2回で1回1時間30分で月謝は21000円。かなり割高でしょ😅。でも、色々とアドバイスをもらえて満足度は高かった。そのアドバイスもこれは違うなというものもあった。しかしそういう視点もあると参考になった。

 

長く通わせることによって先生もチューのことをよく知ってくれていた。

 

コロコロと塾や習い事を変える子どもに良い結果は生まれていない。塾の指導に疑問を持ったら、塾に相談し要望する。それでも納得できなければ、辞めればよい。

 

塾に相談せずに、文句だけ言って辞めるケースもある。それはサービス業として塾側に問題があり、塾のコミュニケーション不足なのだが、通わせる側のコミュニケーションも求められるのよね🤔。

 

私としては、通っていただいたら大学入試まで通ってほしいわっていうことなんだけれどね😅。

 

でも、塾側の理屈だけではなく、高校生活の現状も憂いだ上で勧めているのよ。私が判断してはいけないが、通塾の必要がないと判断した生徒には勧めていない。身勝手ではあるが、それが私の良心かなぁ🤔。良心の呵責がない方が塾職員としての成績は良いのかもしれないが。

 

大学進学を考えている生徒の多くは、高1から塾に通った方が良い。それは公立高校、私立高校問わずにね。

 

これを言うと、塾の論理って言われちゃうのよね🤔。そして、理想の教育論を語られちゃう。塾って、公教育に寄生している😅。公教育が変われば、塾も変わらなくては成らないが、塾が変わっても公教育は変わらない。

 

理想の教育論を語って塾の論理と非難するなら、公教育をその理想の姿に変えて見ろよって言いたいわ😤。

 

こう言う話をして「あぁ、そうやって塾に通わせるのね」と言われたことがある。まぁ、保護者や生徒にそう言われたら、これまでの自分の指導に問題があったと考えることね😔。

 

そういえば昔、英会話教室NOVAで、私が塾の講師であると紹介したら、したり顔の日本人のおばちゃんに塾の存在を否定するような質問を受けた。

 

私はつたない英語でこう答えた。

 

「There are a lot of needs in  Japan. If you don't want your son to go to a cram school, you don't have to make  him attend it.」

 

そのおばちゃんは何も言えず、若い男性の外国人講師が、確か

 

「It's a intriguing discussion.」と言うようなことを言っていたわね😅。 私の英語の意味が通じたみたい😆。

 

こっちはニーズがあるからやっているサービス業でもあるのよ。そんなに目の敵にするなら、サービス業全体が悪になっちゃうわ😅。

 

 

そういえばこんなブログもあったわ👋😄

 

(追伸)そうそう、今回の話は、進学校に通うボリューム層を対象にしたものよ