つれづれなるままに

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アフガニスタンでアルカイダが政権奪取~日本への影響を外交・歴史・地理を絡めて考える🤔~

アフガニスタンは、ユーラシア大陸の要地である。

メルカトル図法よりも地球儀でアフガニスタンを見ると、それがよく分かる。

 

【アフガニスタンの隣接国】

東~南 :パキスタン・中国

西         :イラン

北         :カザフスタン~ロシア

 

ユーラシア大陸の十字路のような場所よね🤔。これは地政学的に重要な土地だわ。

 

タリバン政権は非民主的な武力による政権なのに、いち早く中国やロシアが仲良くしようとしている理由は、この地政学上の理由がある。

 

だってアフガニスタンは山々に囲まれていて、経済的には何のメリットもなさそうだもの。

 

それでもあの2大国がアフガニスタンのタリバンと友好関係を築こうとしたのだから、2大国にとってのメリットがあるはずよね。それは地理上に重要な地点であることと、資源よね🤔。

 

歴史的にはイギリスやロシアがこの地を押さえようとして、争っていた。

 

冷戦時代には、ソ連がアフガニスタンに侵攻した。アフガニスタンのイスラム戦士がゲリラ戦でソ連と戦った。アメリカはそのイスラム戦士を支援した。ソ連が撤退すると、アメリカは支援しなくなり、アフガニスタンは内戦状態となった。1990年代の内戦中に勢力を拡大したのがタリバンだ。

 

タリバン政権はウサーマ・ビン・ラーディンとアルカイダの幹部をアフガニスタンでかくまった。

 

アルカイダは反米テロをするテロ組織。

 

ウサーマ・ビン・ラーディンはあの2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の首謀者である。

 

アメリカは彼を引き渡すようにタリバンに要求したが、タリバンはそれを拒んだ。そこで始まったのが、アフガニスタン戦争。

 

ざっくりと言うとアメリカを中心とする多国籍軍とタリバンとの戦争よ。

 

アメリカはアフガニスタンのタリバンを攻めて、軍隊を駐留し、アメリカ型民主主義国家をアフガニスタンに作ろうとしたが、今年、米軍の撤退により、タリバンが勢力を盛り返し、親米政権を倒した。タリバンが勝利した。

 

朝鮮戦争=膠着

ベトナム戦争=敗北

湾岸戦争=勝利

イラク戦争=不明

アフガニスタン戦争=敗北

 

第二次世界大戦後、アメリカは今挙げたもの以外にもたくさんの紛争に介入している。勝利したものもあるが、要で負けているのよね🤔。常勝はしていない。

 

戦後処理も含めて成功したのは、太平洋戦争後の日本だけかも🤔。

 

キリスト教もイスラム教も原理主義が強いけれど、天皇教原理主義ってあるかしら🤔。

 

だって秋篠宮家のゴタゴタに関して、右翼団体が表だって行動していないじゃない。これもなんとなくだけど、自分の中で説明できるわ。

 

幕末の志士は、天皇を敬うとしながら、天皇の気持ちは考えていない。

 

幕末の孝明天皇は佐幕(幕府に政治を委せる)という考えであった。孝明天皇が崩御(亡くなる)と、幼帝を立てて操った。倒幕が天皇のお気持ちであるとした。

 

5・15事件だって、2・26事件だって、天皇の股肱の臣を暗殺している。

「天皇万歳」と叫びつつ、「天皇絶対」ではないのよ。天皇のためを思ってしたことならば、天皇の御心に反していてもかまわないという恐ろしい思考回路😱。自分の心の中に勝手に天皇を作っているのね。

 

陸軍の大物である山県有朋は、明治天皇を敬っていない。

 

枢密院の会議で、明治天皇はうとうととしてしまった。明治天皇が会議で居眠りをしたのはこれが初めてであった。議長席にいた山県有朋は、軍刀の先で床を強く何度も叩いて天皇を起こした。

 

これは会議で居眠りをする明治天皇が悪いって❗️

 

この事件は明治45年の7月15日に起きたのである。このとき、明治天皇は満59歳である。糖尿病と尿毒症が悪化していて、衰弱していた。そしてその月の30日に崩御した。

 

そんな健康状態の天皇に対するこの仕打ちをみると、天皇を敬っていないし、天皇の命なんて考えていない。

 

幕末の志士も、明治政府の要人も、軍人も、その多くは、「尊皇」と言いながら、自分の心の中で作り上げた信念を天皇にして、「天皇のために」と言っていたんじゃないかしらね🤔。

 

日本人って、信念が希薄なところがあるのよね。それは良い面もあれば悪い面もある。世界の人から信用されない点でもある。

 

原理主義者は妥協しない。どんなに不利な状況になっても戦い続ける。タリバンは犠牲を払いながらも、首都を落とし、政権を奪還した。また、各国にアメリカ型民主主義を強引に根付かせようとしても、日本のようにうまく行かないのよね。

 

日本もあのとき本土決戦で、ゲリラ線を展開していたら、今のタリバンのようになったかしら🤔。私はならないと考える。宗教上の信念はないし。武器弾薬もない。いや、武器は竹槍である。

 

共産主義やイスラム教は、キリスト教のように信念が強い。いや、キリスト教以上に信念が強い。

 

「心で信じていれば、行いは問わない」というような甘さはない。逆に「心で信じていなくても、行いが問われる」ところが苛烈だ。

 

それよりも、アフガニスタンからのアメリカ軍の撤退をどう考えるかよね🙄。

 

アメリカの特徴は、政策や思考が内向きになったり、外向きになったりするところ。いや、基本的には内向きである。

 

トランプの「アメリカファースト」は今に始まったことではない。孤立主義・自国ファーストの「モンロー主義」なのよ。

 

「国家」ということを考えれば、自国ファーストって驚くべき政策ではない。

 

日本にアメリカ軍が駐留するのだって、アメリカの国益にかなうからよね🤔。

 

アメリカの世論がアフガニスタンからのアメリカ軍の撤退を支持してアメリカの国益にならないとなったから、バイデン大統領はアメリカ軍を撤退させた。

 

テロの温床となる可能性がとても高く、ユーラシア大陸の要となる土地でもあり、豊富な鉱物資源もあるアフガニスタンをアメリカは捨てた。

 

アメリカに対抗している中国やロシアが虎視眈々とその地を狙っている。それはタリバン政権といち早く中国やロシアが仲良くしようとしていることからも分かる。

 

アメリカに利がなくなれば、日本からアメリカ軍は撤退するかもしれないかしら。

 

アメリカの隣の国は日本なのよね。中国やロシアからの攻撃(波)を防ぐ堤防のよ。防波堤よ。

東京カートグラフィック THE ワールド マップ UpsideDown (逆さ地図) A2 MPUD

地図を逆さにしてみるとよく分かるわよ☝️😄。

 

アリューシャン列島

千島列島

日本列島

西南諸島

フィリピン諸島

大スンダ列島

ニューギニア島

メラネシア

ニュージーランド

 

という島々はアメリカからみたら防波堤のようである。特に赤道付近から北側は、アメリカにとっては重要である。

 

太平洋戦争のアメリカ軍の日本への侵攻の仕方を見れば、アメリカがどこを重視しているかがよく分かる。

 

その中でも、日本列島や沖縄諸島って地政学的にも重要なのよね🤔。だから、「アメリカは日本を決して捨てない」とも考えられる。

 

アフガニスタンを捨てても、アメリカ本土には影響がない。

 

しかし日本を捨てたら、次はハワイ、そしてアメリカ本土だ。

 

日本が台湾、朝鮮半島、満州、中国と利益線を広げていって、本国を守ろうとした。アメリカ本土とハワイを囲うのがアメリカの主権線だとしたら、日本はアメリカの最前線ともいえる。

 

とアフガニスタンの首都をアルカイダが奪還したことを聞いて、色々と考えさせられたなぁ😔。