もう数年前の話。
大学2年の女性個別講師が年度途中で退職したいという。理由を聞くと、勉強が忙しいからという。
彼女にとても懐いている女生徒がいるので、「その子だけでも担当し続けてくれないか」と頼んだ。週1回1コマ90分の授業である。
その女性講師は卒業生で、高2~高3のときは、私が塾長だった。卒業生ということは、教室まで家が近いということね。だから、週1回1コマはそんなに負担ではなかろう。しかし、その私からの願いは断られた。
よくよく聞いていくと、他に割りの良いバイトが忙しいということだった。そちらのバイトをたくさん入れて、こちらのバイトは切るということだったのよ。それで、たったの週1回90分の勤務もできないということだったの。
これは「できない」ではない。「しない」である。生徒への思い入れもその程度であり、私との関係もその程度だったのだろう。
何で、こんなことを思い出したか?
それは高1生の退会があったからなのよ。
なかなか映像授業を受けに来ないので、映像授業の登録のまま週1回の対面の個別に切り替えた。それも休みがちで、とうとう11月の下旬から塾に来なくなってしまった。
私が家に電話をしても通じず、やっと通じたら、母親から「部活が忙しくて塾に行けないので退会します。」ということだった。「家でも勉強できていないようなので、週1回でも通わせた方が良いのでは」と提案したが、翻意できなかった。
あの状況なら、週1回の通塾では焼け石に水という判断をしたのだろう。
何度も彼女に提案していたのよ。部活が終わったあと、30分でも1時間でも教室に来て勉強しなさいってね。その1日30分の通塾しての勉強を1年積み重ねたら、180時間とは言わないまでも、120時間近くなるぞと。1日の2時間の家庭学習に換算すると2ヶ月分だぞと。
あの手この手で勉強に向かわせようとしたが、向かわせることができなかった。
1日の30分の学習もできないって何だろう❓🤔。そしてそれを「部活」を言い訳にする高校生って…。いや、それを親が許すって😱。
と、さっきの女性講師の件も、今回の高1生の件も、私は他責にしている😔。
自責で考えるのであれば、女性講師の件は、彼女が勤めたいと思える職場を私が作れなかったということだ。高1生の件は、彼が通いたいと思える塾を私が作れなかったということだった。楽しさがなかったのだろう。
私は教室を束ねることが仕事なのだから、このように考えて反省し、次に繋げなければならない。