つれづれなるままに

教育や家族に関することを中心に書いていきます。

私のお薦めの本①

作品名「モモ」

作者名ミヒャエルエンデ

 

子どもは、大人にとってはガラクタであるものでも玩具にして、創意工夫して遊ぶ。缶けり、石当て、ゴムだん、あや取り、折り紙…。子どもは、ボール1つで、色々な遊びをする。ハンドベースボール、デメ、サッカーだってボール1つで駆け回って遊ぶ。いや、道具がなくても、遊べてしまう。色鬼、高鬼、ドロケイ、影踏み…。どの子どもも、大人より独創的な自由な想像力と創造力を兼ね備えている。

 

しかし、大人が、そして、社会が子どものその2つの力を摘んでいるのではなかろうか。大人は金儲けのために、高価なおもちゃを作る。顔と色を変えただけで、たくさんのキャラクターを作り、子どもに欲しがらせる。アニメやドラマとタイアップした高価な玩具には、付属品がたくさんある。その付属品を買わないと遊べない。そして、大人の作った世界の中で遊ぶゲーム。

いや、私が在籍する教育業界も、同じかもしれない。英語教育、プログラミング、理科実験教室、そして過度な幼児教育。普通科教育についていけない子も現実としている。勉強しないのなら、させた方が良い。しかし、出来ないのなら、ホントに出来ないのなら、その子の時間を普通科教育で奪わずに、他の道を選んでも良いのではないか。

それに外を歩けば、公園が狭まり、空き地がなくなり、団地の芝生も、全て駐車場になっていく。

 

大人は、子どもの時間を奪ってお金に換えているのではないかと心が痛むこともある。そして子どもの遊び場も、大人の都合でなくなっていく。大人は子どもの時間と空間を奪っているのだ。

「時間はお金と同じものだ」と看破した作品である。子どもの大切な時間を奪う泥棒(大人)と子どもの戦いの話でもある。大人のエゴを見事にファンタジーの中で描ききっている。小学5年生くらいの子どもから大人まで楽しめるお話である。

モモの言及があるブログはこちら👋😄。


チューパパの黄昏日記(令和元年7月27日) - つれづれなるままに