(1)因果の網を張る
えっ❗️❓中学生にこんなことまで教えるの~と思う方もいると思う。昔、中学受験クラスを担当していたとき、生徒の父親から
「こどものノートを見たら、こんなことまで小学生に分かりやすく教えているのかと驚きました。」
と言われた😊。
その面談前に、その子から、「僕のお父さんは東大出」という自慢を聞いていた。そして、家で私のことを「とっちゃん坊や」と言っているとも聞いていた😌。まぁ、その頃は二十代だったからなぁ。そういう話を聞いていることは、その父親は知らないんだろうなぁって心の中で笑ったことを思い出したよ😎。
その子には、「父ちゃんを誇りに思うのは素晴らしいこと。でも、あなたはあなただよ。」って伝えた。私って若造のクセに大人だなぁって、二十歳を越えたら大人だよ😅
生徒には、「たまに語呂合わせを教えるけれど、それはメインじゃなくスパイスよ。暗記は家でやってもらう。授業は因果の網を張ることを心がける。目の細かい網は魚を逃がさない。目の細かい因果の網は知識を逃がさないと考えてね。」と伝えている😊。
前回までの授業はこちら👋😄
(2)授業再開
①ロシア革命
海外では1917年にロシア革命が起きた。
先生が学生の頃、今のAKBの元となる人気女性グループがあった😁。プロデューサーは、若かりし秋元康。お父さんなら知っているんじゃないかなぁ。それはおニャン子クラブ。
👧「聞いたことがある」
その中で、今やキムタクの奥さんの工藤静香(38番)、斉藤満喜子(42番)ともう一人の3人で「後ろ髪引かれ隊」ってユニットを組んでいたんだよ😁。そのもう一人が、たまにテレビショッピングに出てくる生稲晃子。
👦「しらな~い」
知らなくても、今日覚えてしまうよ😆。先生が学生の頃は
ロシア革命は生稲晃子
って訳のわからない覚え方をしたのよ😄
「ロシア革命は1917晃子」
「ロシア革命は1917晃子」
「ロシア革命は1917晃子」📢🤣
👨「何か頭に入ってしまった気が…。」
冗談はここまでにしよう👨🏫💦
ロシア革命とは、ざっくりというと、当時、虐げられていた労働者が団結して、皇帝を倒し、労働者の国ができるきっかけとなった事件だよ。
革命とは、支配者層が変わることと理解しておけばよいよ。今回は皇帝を中心とする貴族から労働者へ👨🏫。
みんなが平等になる世界が理想と考えた。しかし、現実は貧富の差が大きく、不平等だ。不平等をなくすには、どうすればよいか?富の源となるものを個人の所有にしなければ良い。
👨🏫「豊かになる源となるものは何だろう?」
👦「う~ん。」
👧「う~ん。」
🙋「お金。」
👨🏫「そうだね。お金だね。でも、お金を得るにはどうすれば良いだろう。」
🙋♂️「働く。」
👨🏫「そう❗️労働力も富を得る源だよね。先生も労働者だよ。でも、先生が持っている労働力は、どこかで働かないと宝の持ち腐れだよ。だから、働く場所が必要だよね。その場所が土地だ。」
土地で田畑を耕すと、作物が実る。土地に工場を建てることも出来る。商店を建てることも出来る。
ほら☝️😊
土地があれば色んなことが出来る。その土地の私有、富を生む財産の私有を認めないことにした。そうすれば、平等になると考えた。
👦「なるほど。」
👨🏫「では財産の管理は何がするか。それは国がする。その段階を経て、みんなが平等な理想郷、共産社会が出来ると考えたんだね。」
👧「でも、今はソ連はないわ。」
👨🏫「おっ!もう学校でソ連を習っているんだね。じゃぁ、そんな理想郷である平等な社会である国がなく、そんな理想を掲げた社会主義や共産主義が実現していない理由は何だと思う?
国が管理すると言っても、国は結局、人だからだよ。私有財産を否定して、国有にしても、人が管理するんだから、人は万能でもなく神ではないからね。でもね、先生は社会主義も共産主義も否定しないよ。英語では理想郷をユートピアっていうけれど、この元々の意味は『存在しない』ということなの。でもね、理想に向かって努力することは大切。社会主義や共産主義の思想から、今、恩恵を受けているものもあるんだよ。これは公民にまわして、まぁこのぐらいにしておこう。」
1917年
ロシア革命→帝政の廃止。私有財産の否定
大日本帝国憲法では、天皇が国の主権者。主権とは、国を治める最終的な権力、最終決定権と理解してよい。そして、私有財産を認めている資本主義国家。
う~ん🤔。
難しいかな😅
👨🏫「これから、あなたが持っている家も土地も全て国のものにしますと言われたら、あなたは素直に応じるかな?」
👦「それは嫌だな。」
👨🏫「当時は天皇が国を治めている。その周りにはその恩恵を受けている者もいる。また当時の国民は、天皇は現人神だとみんなが敬っている。そう、あなたが尊敬する人を殺すと言われたら、どう思う。」
👧「それは無理❗️」
👨🏫「ロシア皇帝一家は惨殺された。まぁ、フランス革命も国王一家は殺されいたぶられたのだが。『宗教は阿片だ、今でいうと覚醒剤だ』と言い、宗教や皇帝と言ったこれまでの権威を否定し、今まで持っていた権利を奪いかねない思想だと日本を治める者たちは考えたんだね。貧しかったり、持たざる者にとっては拍手喝采の思想だった。そんな思想が日本に入ってきたら大変ということで、シベリアに出兵した。」
シベリアとは今のロシアの東側一帯を指す。ウラル山脈分水嶺以東の北アジア地域である。
③国内への影響
👨🏫「出兵に必要なものは❓」
👦「兵隊❗️」
👧「武器❗️」
🙋♂️「船❗️」
🙋「お金❗️」
👨🏫「そうですね。全て必要ですね。まだ出てきませんね。いくら出兵しても、これがないと兵が生きていけないなぁ。」
👨「食料と水」
そう。食料。日本の主食はお米。シベリア出兵は1918年(8月)から1922年(10月)の4年間で総数7万人の兵士がシベリアに行った😱。そこでシメシメと喜んだ者がいる😎。それが米の売買をしている商人。米の価格上昇を見込んで米を買い占めた。
👧「それは困る」
米一石、約180㎏15円だったのが、半年で30円を越えた。
その頃の人は1ヶ月18㎏弱の米を食べていたとも。5人家族として月に90㎏の米を食べたとすると、月の米代は7円ほどだったのが、半年で14円になったということね。当時の一般社会人の月収が20円と考えると、こりゃ生活ができないね。月収の7割が米代だよ。それに当時は貧困層が多かった。主食の高騰は、国民に死ねといっているのと同じだよ。
資本主義の発達、都市への人口の集中、第一次世界大戦により、米価とともに物価が上昇していた。物価上昇による不満が国内に渦巻いていた。
だって好景気といったって、特に潤ったのは一部の者。成金なんていう人も出てきた。
これは将棋の用語。一番下で前しか動けなかった歩が、敵の陣地に入ると一気に「金」という価値の高いものになる。ここから、戦争で大儲けした者のことをいうようになった👨🏫。
女性が「暗くておくつが見えないわ」と言ったら、元豆腐屋の小僧、山本唯三郎は「どうだ明るくなっただろう」と言って、100円札を燃やした。
👦「何だ、100円でしょ❓」
👧「お金を燃やしてよいの?」
👨🏫「さっきの話覚えていないな❗️。当時の平均月収が20円なんだよ。当時の1円は現代の1万円❗️」
👦「百万円❗️❗️」
👨🏫「そう。彼は4000万円儲けたと言われる。現代の価値に直すと、これを1万倍すればよいんだよ。」
👧「4000億円❗️❗️」
👨🏫「計算が速いね😅」
1918年
シベリア出兵
→商人の米の買い占め→米価急騰→米騒動
入試ではこのくらいをおさえておこう☝️😄。
(3)終わりに
(生徒のノート)